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2019年1月12日の大崎裕史の今日の一杯

東京都杉並区荻窪

2018年12月22日オープン。名店を続々輩出している「修業先として店名を出してはいけない人気店」出身。「麦苗」店主は先輩後輩の仲らしい。
店名の「迂直」は孫子の「迂直の計」から来ており、私もわからなかった言葉。「遠回りしているように見せかけて敵を油断させ、敵より早く到着する計略」「曲がりくねった道を真っ直ぐに変える計略」という意味。最近にしては珍しいほど「硬い店名」。
そして事前情報で「写真はラーメン以外禁止」とか、店頭の並びは5人まで、それ以上は70m離れた路地で待つこと、などのルールがあり、おまけに「醤油らぁめんのできが悪く1月17日までつけ麺のみになります」など、ものすごい頑固な店主なのかな〜と思っていた。しかし、柔和な笑顔で接客も良好な店主だった。しかもBGMは「竹内まりや、山下達郎、松任谷由実」のローテーションで私が好きなミュージシャン達なので心地良く過ごせた。
しかし、「迂直の計」なのか、丁寧すぎて時間がかかり、そろそろ私の分かな、と思ったときにはまだ前の人のだった。チャーシューがおいしそうだったので途中追加をしたのだがそのせいか、別盛りのチャーシューが出てくるのがかなり遅く、見た目が変わらないように麺だけを食べてチャーシューが出てくるのを待ったがそれでもできあがらないのでそれまでじっと待った。戦いだったら完全に「遠回りしているように見せかけて敵を油断させ、敵より早く到着する計略」にやられてしまうそうだ。でも、そんなイライラも払拭させるほどのおいしさ。
鰹昆布出汁醤油つけ麺は、今流行りのスタイルだが自家製の平打ち麺が鰹と昆布出汁を纏い、それだけで何口も食べてしまうほどおいしい。もちろんあっさりの清湯醤油に浸けても十分過ぎるほどイケてる。スープは無化調清湯醤油味。店内の薀蓄によると、にいがた地鶏・鰹・煮干・昆布・干椎茸などを使用。水はRO純水。香ばしいチャーシューは隣の人を見ておいしそうだったので追加したがこれも期待に応えてくれるおいしさ。これは醤油らぁめんも食べに来なきゃ。

お店データ

迂直

東京都杉並区天沼3-10-16 プラザ荻窪102(荻窪)
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2019年4月末現在約12,500軒、約25,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。